経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2017.11.29

「陸王」が成功する理由。

ブランド論的「陸王」の楽しみ方。

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ビジョンがある。ペルソナ化ができている。強みを活かせている。

池井戸潤原作のTBSドラマ「陸王」が人気を博しています。埼玉で足袋製造を営む「こはぜ屋」が、ランニングシューズを開発する物語。そのランニングシューズの名前が「陸王」です。陸王がなぜ成功できるのか、その要素はすぐに指摘することができます。まずペルソナ化がしっかりできていること。陸王のペルソナはケガをして再気に懸ける長距離ランナーの茂木裕人。今のシューズのほとんどが底の厚さと走り安さを求めるあまり、ケガを誘発しやすいという課題を見つけ、人間本来の走法である「ミッドフット着地」を促進させる、ケガをしないシューズ開発を目指しています。

「ケガをしないシューズ開発」。これがいわゆるブランド・ビジョン(叶えたい未来)になっています。そして、「ミッドフット着地」を促進するために、これまで培ってきた足袋の技術が活かされ、そして底(ソール)の特許を持つ技術に出会います。それまでの強みを元に、新たに強みを付加し、これまでにないブランドをつくる。これらは、成功するブランドの共通点でもあります。この格闘にさまざまな人間ドラマが付加されることで、「陸王」は人気を博しているのでしょう。

では、現実的にビジョンをつくって、ペルソナ化と強みの整理を行えば売れるのでしょうか。もちろんそれだけでは難しいことは確かです。選ばれる基本的な理由を兼ね揃えただけに過ぎません。実際には、HPやパンフレットのツール類の制作はもちろん、販売店探し(チャネル)も重要です。そして何よりも、中小企業にとってハードルが上がるのは、どこで知名度を上げていくのかです。大手企業のようにCMをバンバン打つわけにはいきません。小ロット生産、チャネルも限定して付加価値を上げていく、というのが現実路線ではないでしょうか。その中で一貫性を保っていくことも重要です。

理論上はもちろんこうなります。しかし新規開発となれば、ドラマで描かれているように、時間もお金も労力もかかります。これをやり遂げるには、なによりも情熱。そしてそれが終われば、広げていく情熱も必要になります。ここは理屈でどうこう言える領域ではありません。ブランドやマーケティングの理論ができることは、少しでもその情熱をサポートし、効率的に世の中に広めていく一手段である。と、さまざまな企業のサポートをさせていただいている中で思うことです。

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むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。日本ブランド経営学会副会長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン酒チャレンジ2018銀賞、2019金賞、フランスKura Master2019金賞。埼玉県戸田市では「埼玉戸田・かけはし・純米吟醸微発泡」と、立て続けに日本酒をプロデュース。山梨県都留市ではネクタイブランド「TSURUIKI」の立ち上げも行う。クリエイティブ・ディレクター、コピーライターとしてFCC賞、日本BtoB広告賞、山梨広告賞など。雑誌掲載、執筆多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても"光る人材"が集まる採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

むすび株式会社

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