経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

ターゲットを明確化できない病。

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ターゲットを明確化することで起きる効果を信じましょう。

今日のテーマは、ターゲットです。多くの企業のみなさんが、ブランド構築をしていくうえで、一番抵抗感のあるテーマだと思います。というのも、ターゲットは絞る、がブランド構築では大原則。企業でワークショップをやるときに、一番盛り上がって、一番質問が多いのもこの部分です。

ターゲットを細かく決めることを、「ペルソナ化」と言いますが、これはもしかしたら聞いたことがある人も多いかもしれません。なぜペルソナ化が大事なのかを解説していきます。

ブランド構築において重要なのが「ブランド・ビジョン」を決めることです。

ブランド・ビジョンは顧客(=ファン)とともに目指したい未来を規定するもの。だから、自分たちがどのようにブランドを認識して欲しいか、をそこに込めていくことなんですね。どう見られているか、ではなく、どう見られたいか。自分たちの意志が重要なのです。どう見られているか、は短期的なマーケティングには重要ですが、ブランド構築はその企業の価値観に沿わなければ持続できませんので、意志が最も重要です。

さて、そのブランド・ビジョンはファンとともに目指す未来ですから、じゃあ、どんなファンと?という規定が自ずと必要になってきます。どんな人たちとなら、同じ未来を目指したいのか。それがもし、「20代の元気な男子」というようなターゲット像だと、曖昧すぎて想像ができません。また、想像できても、そのブランドに関わる人たちでイメージがバラバラになってしまうでしょう。しかし現実、多くのブランドはそのような状態です。ターゲットが絞られているとはとうてい言えません。

ペルソナ化するまでターゲット像を明確化することで、そのブランドに関わる人間の中でイメージを一致させます。イメージを一致させることで、

1,ターゲットに気付きやすくなる
2,ターゲットへ投げかける言葉が決まる
3,プロモーションの表現が際立つ

1〜3が達成されることで、ターゲットに深く訴求できるとともに、言葉やデザインのエッジが勝手に立つので、結果的に目立ち、ターゲット像以外の人も集まるようになります。この循環を起こせるので、いわゆる予算的に制限のある超大手企業以外でも「結果」を出すことが可能になります。

 

ターゲット以外の人が来なくなるわけではない。

しかしこのターゲットを明確化することを、多くの日本企業は嫌います。曰く「ターゲット以外の人が来なくなるのではないか」という漠然とした不安です。間口を狭くせず、ターゲットを広く取ることで、その不安を解消したいのです。この場合、従業員の放つ言葉、プロモーションの表現は曖昧で、そのターゲットであろう顧客へ向けて「ふわっと」した言葉やデザインを投げかけることになります。世の中の多くの広告はこの状態です。

だから予算がとても必要になります。少しお金をかけたくらいでは効果が出ないからです。ゆえにブランド構築=プロモーションという誤解ができ、超大手企業以外はブランド構築はできない、という罠にハマってしまうのです。

仮に、和歌山の高級な梅を使ったポテトチップスがあるとしましょう。とってもリッチな梅の味わいだとします。価格もちょっと高い。

ターゲットが、

1,20代の働く女性

2,28歳独身、みずほ銀行渋谷支店で法人営業。出身は札幌。早稲田大学国際教養学部卒、年収550万円、住んでいる場所は自由が丘趣味はカフェ巡り、海外旅行(これまでに20ヶ所)スキューバダイビングの免許をとりたいと思っている。よく行く場所は恵比寿。彼氏は今はいない。

とざっと書いてみましたが、どっちが顔が想像できるか、ということです。

制作者の視点に立って、どっちが広告がつくりやすいか、といえば、断然2のほうですし、現場の営業担当的にも2のほうが営業トークを作りやすいでしょう。

ターゲットを絞ることと、明確化することは違います。決して間口が狭くなるわけではありません。しかし、なかなか多くの企業はやりたがりません。ターゲットを明確化する勇気を持つことで、ブランドに好循環を生み出すことができるのです。

文:BRAND THINKING編集部

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