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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2020.09.23

ブランディングは「社会志向」が求めた形|時代の変化から見るブランディングの必要性

ブランディングは世の中が求めた形

 

マーケティングの世界では、時代の変化と共に「顧客理解」が重要とされています。世の中が進化し続ければ、顧客の求めるサービスは変化して当然です。そして2020年現在、マーケティング志向は「社会志向」と呼ばれています。

社会志向は、まさにブランディングにつながる考え方です。今回は、どのように志向が変化し、なぜ社会志向がブランディングとつながるのか解説していきます。

マーケティング志向は現在までに5段階変化している

現在までにマーケティング志向は5段階変化しています。

・生産志向…需要>供給
・製品志向…需要=供給
・販売志向…需要<供給
・顧客志向…機能的価値
・社会志向…情緒的価値

マーケティング志向は、世の中の需要と供給のバランスに合わせて変化しています。顧客志向の時代からは、需要と供給ではなく「価値」が求められました。以下でそれぞれの時代の志向を解説します。

需要が高まった生産志向

生産志向の時代は、モノを作れば売れる時代でした。まだ顧客ニーズが多様化していなかったため、新しいモノであればなんでも売れる時代です。当時日本は戦後で、テレビや洗濯機、冷蔵庫の「三種の神器」は特に需要が高まりました。

モノを作れば売れる時代なので、この時代に必要だったのは大量生産の仕組みです。当時は大量生産できる仕組みを構築した企業が勝ち抜ける時代でした。

高品質を求めた製品志向

製品志向の時代は、需要と供給がイコールになります。多くの企業が大量生産できるようになり、類似品が多く出回った時代です。同じような商品が多くなると、顧客は製品を比較するようになります。

製品比較が始まると、企業は「競合企業より良いモノを作らなければいけない」と考えるようになっていきました。これが「製品志向」の時代です。

顧客満足度を下げてしまった販売志向

販売志向は「需要<供給」の時代で、供給が需要を上回ってしまった時代です。製品志向で高機能高品質なモノを作ってきた企業ですが、時代が進むにつれて多くの顧客が高品質な製品を手に入れてしまいました。

供給が上回り、どれだけ高品質な製品を作っても売れにくくなったこの時代では、「どうやって販売するか?」を考え始めます。これが「販売志向」の時代です。しかし販売志向は結果的に顧客満足度を下げる原因となってしまいます。

顧客に目線で考える顧客志向

顧客志向は、「顧客が求めるモノを提供していく」時代です。「マーケット志向」や「マーケットイン」といった方が、聞きなじみあるかもしれません。「顧客のメリットになるものが売れる」と考え、「マーケティングの入り口は顧客ニーズの理解である」(中野崇『いちばんやさしいマーケティングの教本』インプレス,2015年)のように、マーケティングの基本的な考え方になっています。

しかし、現在顧客にメリットのある製品は世の中に溢れている状態。そこでたどり着いたのが「社会志向」です。

ブランディングにつながる社会志向

2020年現在は、社会志向といわれています。社会志向は、商品開発の背景や想い、企業の社会貢献など、製品に付随する部分を重視する考えです。「量」「質」「メリット」全てを兼ね備えた製品が多く出回っている今、顧客はブランド価値に目を付け始めました。

「誰がどのように製品を作ったのか?」「どんなブランドなのか?」など、まさにブランディングに直結する考え方です。製品が溢れている現代では、質の比較はもはや意味がありません。だからこそ、ブランド価値を認知してもらうためのブランディングが重要なのです。

顧客は今ブランド価値を必要としている

社会志向と呼ばれている今、世の中が求めているのはブランド価値です。美味しい食事や高品質な製品など、今の時代どこにいても手に入ります。便利な世の中ではありますが、便利だからこそ顧客を迷わせているのです。

そこで顧客が比較するのはブランド価値。より良い製品、より共感できる製品を手に入れるために、世の中はブランドを知りたがっています。

ブランディングを「顧客に対するイメージの押し付け」と誤解する企業もいますが、それは大間違いです。ブランディングは、「顧客が知りたがっている情報や価値の提供」、「わかりやすいようにブランド価値を伝える手段」といえるでしょう。

時代はブランド価値を求めています。もはやブランディングなしでは生き残れない時代に突入しているのではないでしょうか。

名城政也

 
名城 政也

SEO記事からオウンドメディア、脚本や台本、HP文章までweb媒体の記事を多く手掛けるwebライター。 多趣味で幅広い知識を基にさまざまな記事を執筆。

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