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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2026.10.19

給料を上げても社員が定着しないのはなぜ?待遇だけではつくれない「働く理由」

給与は働く理由の一部でしかない

給料を上げても社員が定着しない

採用や定着に悩んだとき、まず検討されやすいのが給与や福利厚生の改善です。実際、待遇は求職者にとって大きな判断材料です。給与が低すぎれば応募は集まりにくくなりますし、働き方に無理があれば離職にもつながります。

ただし、待遇を改善したからといって、社員が会社に愛着を持つとは限りません。給与が上がっても辞める人はいます。逆に、条件だけでは説明できない理由で長く働く人もいます。この記事では、給与を軽視するのではなく、給与だけではつくれない「働く理由」について考えます。

 

給与は会社選びの前提

まず前提として、給与は重要です。企業理念が魅力的でも、生活できない給与水準であれば働き続けることは難しくなります。求職者にとっても、給与、休日、勤務時間、福利厚生などは、応募するかどうかを決める現実的な条件です。そのため、「理念があるから給与は低くてもよい」「やりがいがあれば待遇は関係ない」という考え方は成立しません。

企業がまず考えるべきなのは、働くうえで納得できる条件を用意することです。そのうえで初めて、「なぜこの会社で働くのか」という別の問いが出てきます。

 

給与を上げても「この会社で働きたい」は別問題

給与を上げることと、会社への愛着が高まることは同じではありません。この違いを考える際によく使われるのが、フレデリック・ハーズバーグの二要因理論です。二要因理論では、給与や労働条件などは「衛生要因」とされ、不十分であれば不満につながる一方、満たされたからといって強い満足や意欲が生まれるとは限らないとされています。

つまり、「給料が安いから辞めたい」という不満は給与改善によって減らせても、「この会社で働き続けたい」という気持ちまで、給与だけで生み出せるとは限りません。ここには別の要素が必要です。

 

社員が残る理由には「仕事の意味」がある

人が会社に残る理由は、待遇だけではありません。自分の仕事が誰の役に立っているのか。会社が何を目指しているのか。自分がその中でどんな役割を担っているのか。こうした意味を感じられるかどうかも、働き続ける理由になります。

たとえば、同じ営業職でも、「商品を売る仕事」と捉えるのか、「顧客の課題を解決する仕事」と捉えるのかで、仕事の見え方は変わります。企業理念が機能している会社では、この「自分の仕事が何につながっているのか」を社員が理解できます。働く意味は、給与とは別のところから生まれます。

 

年収が高ければ共鳴も高いとは限らない

むすび株式会社の深澤了氏が2025年に全国のビジネスパーソン302名を対象として行った調査では、年収と勤務先への共鳴度、仕事を通じたウェルビーイングとの間に、統計的な正の相関は確認されなかったとされています。この結果だけで、給与と幸福度に関係がないと断定することはできません。

ただ、少なくとも「年収が高ければ高いほど、会社への共鳴も高まる」という単純な関係ではないことを示す材料にはなります。社員との関係を考える際には、給与水準だけではなく、会社の方向性や仕事の意味、自分の役割への納得感も見る必要があります。

 

給料と共鳴はどちらか一方ではない

誤解したくないのは、給与と共鳴を対立させないことです。「お金より理念」という話ではありません。給与が不十分なら、不満は生まれます。一方で、十分な給与を支払っているからといって、社員が自動的に会社を好きになるわけでもありません。

企業が考えるべきなのは、適切な待遇を用意したうえで、働く意味まで提供できているかということです。待遇は働くための基盤であり、理念や共鳴は「なぜここで働くのか」に関わります。役割が異なります。

 

共鳴経済では社員との関係を条件だけで考えない

共鳴経済では、企業と社員との関係を、単なる雇用条件の一致だけでは捉えません。

会社が目指している方向と、自分が仕事を通じて実現したいことに重なりがある。会社の考え方に納得できる。自分の仕事がその理念につながっていると感じられる。こうした関係が生まれることで、企業への共鳴が深まっていきます。もちろん、給与や待遇が不要になるわけではありません。条件に加えて意味があることで、企業と社員との関係はより強くなります。

>共鳴経済について学ぶ

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