経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2017.10.06

総選挙に見るスローガンの威力。

言葉と行動が一致するという信頼。

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「改革を止めるな」のスローガンは小泉純一郎氏の発案だった。

突然の衆議院解散で政局は一気に動き出しています。もうすぐ告示ですから、各党、ポスターのスローガンを練っている頃でしょうか。このスローガン、よく見ていくと、かなりの影響力を持っているように思います。

例えば、2005年の郵政解散の時の選挙。当時の小泉純一郎自民党総裁の時は自公合わせて300議席を越え、衆議院の三分の二以上の議席を獲得します。この時使われたキャッチフレーズは「改革を止めるな」。この短くも強い言葉は、構造改革の本丸と位置づけた郵政民営化=改革のイメージを植え付けました。キャッチフレーズだけで終わるのではなく、郵政民営化に反対する議員は党として公認せず、反対する候補が立候補した選挙区には刺客候補を立てました。このように徹底した選挙戦を行い、見事地滑り的勝利を収めています。

ブランド論的な見地から解説すると、マス・コミュニケーションと行動(解散時の首相会見+選挙戦)が完全に一致していたことで、短期間にブランド力が上昇したものと思われます。

原始的な指摘になりますが、ブランド論的にも言動と行動が一致することがとても重要です。とくに政治の世界は、政治不信によって大きな期待値をいだきにくい流れがあったと思います。しかしこのときは、参議院で否決されて即日衆議院解散、そして選挙戦に突入しています。そのストーリーからして、当時の自民党、小泉純一郎総裁の本気を国民は感じたのかもしれません。期待も重要ですが、それまでの一貫した姿勢も当然、評価に入ってくるはずです。

今回、各党がどのようなスローガンと選挙戦を見せるでしょうか。今はTwitterやフェイスブックも利用できます。当時よりも利用できるツールが多いぶん、戦術の幅も広がります。言葉と行動を一致させるというところに注目して選挙戦を見てもおもしろいかもしれません。

ちなみに、当時のことを書いた大下英治「小泉純一郎・進次郎秘録」によれば、「改革を止めるな」というキャッチフレーズはコピーライターの考えたものではなく、小泉元首相の発案だったようです。改めてマスへのコミュニケーション力の強さを思い知らされます。

 

文:BRAND THINKING編集部

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