経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2018.01.31

採用が結婚に例えられるのに、価値観が疎かにされている現実。

活躍イメージを持てていない人は5割。

 

スクリーンショット 2018-01-25 10.40.13むすび株式会社調べ

 

理念に関する研修をしていない企業は4割。

せっかくなので昨年末調査したアンケートの分析を続けます。入社3年目以内の新人社員に聴いた今回のアンケートでさらにたくさんのことがわかってきました。「あなたは現在働いている会社で将来活躍しているイメージはありますか」と聴いたところ、「イメージはある」、「どちらかというとイメージはある」合わせて40%。「イメージはない」、「どちらかというとイメージはない」で37.4%ですが、どちらでもないを入れると、実は50%を越え、半数以上が活躍イメージを持てていないことがわかります。

人間、想像できることは達成できるともいいますが、本人に活躍できるイメージがなければ、活躍できる可能性はほぼないと言ってもいいのではないでしょうか。どうしたら活躍できるイメージをつくれるか、ということに関しては日々のマネジメントによってどうにかするしかありません(すでに入社していますし)。前回の記事で、理念共感や理解と活躍イメージが関連性がありそうなので、そのあたり参考になるかもしれません。ただし、そもそも理念に共感していなかったり、理解していない、もしくは興味がない、そして活躍する意志もないとなると話は違ってきます。そもそもの採用が間違っていたということになりますので、どうにかして活躍イメージを持ってもらう前に、それを引き出すトリガーになる何かを見つけ出さなければなりません。

さて、理念共感が重要ということはBRAND THINKINGでも、いろんな場所でも叫ばれているところですが、実際のところ企業は理念に関する研修などをどの程度行っているのか、という表が下になります。「積極的に行われている」企業は2割弱、「ときどき」を含めると6割弱。「ときどき」がどの程度を指すのかは回答者によってまちまちだとして、とにもかくにも行われていない企業が4割あるということがわかります。

 

スクリーンショット 2018-01-25 10.40.28むすび株式会社調べ

 

採用時に理念共感を大切にせず、入社後も理念に関する研修などを行っていないとすると、もはや何のための採用や教育なのか、わけがわかりません。採用ブランディングの見地から言えることは、ただひとつ。これだけ理念共感や理解が大事である、というデータが出ているのだから、採用時からちゃんと理念を訴求しましょう、ということです。苦しいことも、価値観が合うからこそ、頑張れる。よく就職は結婚に例えられますが、企業側が数を集めることのみに一生懸命になり、採用の本質を見誤っている現実があるような気がしてなりません。

fukasawa

むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。日本ブランド経営学会副会長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン酒チャレンジ2018銀賞、2019金賞、フランスKura Master2019金賞。埼玉県戸田市では「埼玉戸田・かけはし・純米吟醸微発泡」と、立て続けに日本酒をプロデュース。山梨県都留市ではネクタイブランド「TSURUIKI」の立ち上げも行う。クリエイティブ・ディレクター、コピーライターとしてFCC賞、日本BtoB広告賞、山梨広告賞など。雑誌掲載、執筆多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても"光る人材"が集まる採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

むすび株式会社

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