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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2021.04.12

今ブランディングに最も必要なのは「ストーリー」である

ストーリーはブランド価値を高める手法

ブランディングには、企業や商品の「ストーリー」も重要な要素となります。ストーリーを伝えることで、想いや背景が具体的に伝わり、共感者が増えるためです。この「ストーリー」に今注目が集まっています。なぜ今ストーリーなのか?どのようなストーリーがブランド価値を生むのか?今回は、ストーリーについて解説します。

なぜ今ストーリーなのか?

まずは、なぜ今ストーリーに注目されているのか、その背景から解説します。基本的な考え方は、ブランディングそのものと同じです。他にはない価値を提供するために、ストーリーで魅せる必要があります。今はどんな商品やサービスも、探せばいくらでも見つかる時代です。同じ条件の商品を見たとき、ユーザーが何を見て決めるかというと「印象」になります。この印象を強く残すための手法が、ストーリーなのです。

これは、企業の採用にも同じことが言えます。同じ条件の求職案件を見たとき、求職者は何を見てどちらに応募するか?その会社のストーリーです。どのような信念があり、どのような想いで仕事をしているのか、そのストーリーが共感を生み、ファンを生み出します。

多くのもの、企業が溢れているなか、ストーリーは強い価値を生み出せる最大の手法です。

ストーリーの強み

ストーリーが印象を強くさせるのには、理由があります。ストーリー形式で物事を説明していくことによって、他人事から自分事になり、強い共感を感じさせやすくなるのです。よくある例として、問いかけから始まる流れがあります。以下の文章を比較してみてください。

・「これで悩みは解決します」

・「〇〇でお悩みではありませんか?私も同じことで悩んでいました。私はこのようにして、悩みを解決させたのです」

前者では、ユーザーは興味すらもたないでしょう。一方で後者は、問いかけから入り、自分の失敗経験談を語ることにより、惹き込む文章になっています。これもひとつの「ストーリー」を使った手法です。このように、ストーリーは多くの人をグっと惹き込む強みがあります。

ストーリーテリング実践事例

ストーリーテリングとは、ストーリーを印象的に伝える手法です。ここまで、「ストーリー」として解説してきましたが、ストーリーを効果的に伝えるためには「ストーリーテリング」を知っておきましょう。そこで、ストーリーテリングのよくわかる事例を2つ紹介します。

1つはapple創設者、『スティーブ・ジョブズ』氏の有名なスピーチ、「ハングリーであれ。愚か者であれ」です。このスピーチは、発表されてから数年以上経過しても、ストーリーテリングの上手な例として紹介されています。スピーチの内容は、自身の失敗体験談を交えながら、今までどのように人生を歩み、どのように栄光を掴んだか?というものです。自らの失敗体験談や挫折、苦悩を伝えることで、多くの人が共感し、ファンになりました。

2つ目は、『進研ゼミ』です。学生の頃、『進研ゼミ』の漫画を読んだことはありませんか?基本的な流れは以下のようになっています。

1,学生になり、さまざまな憧れを抱く主人公
2,しかし、いざ学生になってみると勉強に追いつけず、部活も恋愛も上手くいかない
3,親友は勉強もでき、部活でも認められレギュラーに……
4,そこで親友に相談したところ、進研ゼミを勧められる
5,いざ進研ゼミを始めると、勉強がスラスラ解けるようになる
6,勉強が順調に進み、部活も恋愛も余裕ができてくる

挫折から栄光に繋がる王道的なストーリーですね。しかし、このストーリーがなかったら、どのように思うでしょうか?「進研ゼミを始めれば、勉強がスラスラ解けるようになって部活も上手くいきます!」だけの宣伝文句だとしたら、きっと学生の頃興味を持たなかったでしょう。

さらに、現在では「王道ストーリーといえば進研ゼミの漫画」というように、多くの人のなかに印象が根付いています。

ストーリーテリングの基本はシンデレラストーリー

ストーリーテリングの手法はいくつかありますが、今回は基本のシンデレラストーリーを解説します。シンデレラストーリーとは、名前の通り『シンデレラ』の流れです。「昔々あるところに~」から始まり、挫折や失敗、苦悩を乗り越えて、栄光を掴むまでの流れを話します。これは、「神話の法則」といわれる手法で、「神話はなぜ人の心に響くのか?」を分析した方法です。

神話の法則を簡潔にすると、以下のようになります。

1,日常
2,きっかけ
3,手助け
4,第一の難関
5,試練
6,最大の試練
7,栄光

これらに当てはめて話をすることで、人を惹き込むストーリーを作れます。基本的には、起承転結となっており、そのなかに展開を加えたものです。「神話の法則」に関しては、小説やドラマ、映画などでも使われている手法なので、普段からストーリーテリングを意識して作品を見るだけでも勉強になるでしょう。

ストーリーで価値を最大化

これからの時代、ストーリーは大きな価値・武器になります。また、たストーリーを話すのではなく、どのように聞かせるかが重要です。ストーリーテリングの手法に関しては、また次の機会に解説します。ブランド価値を高めるため、多くのファンを生み出すために、ストーリーテリングを学んでおきましょう。

名城政也

 
名城 政也

SEO記事からオウンドメディア、脚本や台本、HP文章までweb媒体の記事を多く手掛けるwebライター。 多趣味で幅広い知識を基にさまざまな記事を執筆。

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