経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2018.05.01

マーケティングやブランディングは結局、営業の援護射撃である。

口コミ、直接説明が結局一番効果がある。

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ブランディングの課題は、素早い知名度の上げ方。

弊社ではまちいくプロジェクトという事業を行っています。山梨県富士川町で「本菱」という日本酒を製品開発から行い、今年の4月で2年目の発売を行いました。プロジェクトとしてはこれから3期目に入ろうとしています。埼玉県戸田市では飲食店を直営で30店舗以上地元を中心に展開する株式会社ロットさんとともに、「かけはし」という純米吟醸・微発泡の日本酒を発売しました。そして山梨県都留市ではネクタイブランド、「TSURUIKI」を発表しています。いずれもブランディングの観点から地元の企業はもちろん、広くメンバーを募集し、製品化、ブランド化を行うプロジェクトです。

まちいくふじかわに関しては昨年7回に渡って「無名の酒がなぜ売れたか」を書いていますので、ぜひ興味ある方はご参考ください。さてこれらの商品開発やブランド化をしていて思うのは、結局マーケティングやブランディングなどの活動は、直接の営業活動(人的販売)のアシスト役にしかならない、ということです。まちいくふじかわの本菱に関しては、弊社で在庫を持ち、個人のみなさんに主にネットで販売しています。まれに飲食店もありますし、今年からは卸売の免許も取得できたので今のところ、山梨の2店舗の酒屋さんで取り扱ってもらっています。

プレスリリースを積極的に出し、フェイスブック広告やもちろん買ってくださったみなさまにDMを出したりもしますが、一番購買の確度が高いのは、口コミであり、直接の説明です。「じゃあ買ってみよう」となることが多いと感じています。ということは、結局そういう直接に伝えるときの補助として、マーケティングやブランディングはある、ということになります。これがもっと大きな組織で当てはめてみれば、ブランディングを行っていくことで、現場の営業担当が「話しやすく」なり、それにともなって相手に「伝えやすくなる」というメカニズムが働いていると思われます。

例えば、アサヒやサントリーなど、大手飲料メーカーで言えば、バンバンと広告を打ちます。販促も店頭でたくさんやっています。しかしそれも結局、飲食店やスーパーで「扱ってもらう」ための補助なのです。そうでなければ、現場に営業担当をたくさん配置する必要はありません。CMを行うことで、知名度を上げ、指名購買を引き出すことを各社はねらっているわけですが、それも店頭で選ばれやすくするためであり、そうであれば大手流通も「買う」わけです。理由は売れるから。

そういうサイクルに気づくのは、自分たちでモノを作り、売るメーカーのみなさんであれば当たり前でしょうが、「ブランディング」という実態のない商売をしてきた自分としては、実感を持ってそれが体験できたことはとても大きなことでした。やはり人から人へ伝わっていくことが一番強く、信頼性が高いわけです。そのためにブランディングはあるのです。数分でそのブランドの魅力を濃密に語るために、ブランド・ビジョンではあるのだと思います。

ではどのようにして知名度を上げていけばいいのか。その手っ取り早い方法はプロモーションなわけですが、すべての企業がそれを行えるわけではありませんし、予算の勝負ですでに大手企業には負けてしまいます。手っ取り早く知名度を上げる方法とはなんなのか。それが可能になれば、ブランド・ビジョンをしっかり決め、一貫性のあるブランドであれば、一度手にとってさえもらえれば、ファンになってくれる確度は高まります。

そこがブランドにとっての今後の課題なのだと思います。

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むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。日本ブランド経営学会副会長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン酒チャレンジ2018銀賞、2019金賞、フランスKura Master2019金賞。埼玉県戸田市では「埼玉戸田・かけはし・純米吟醸微発泡」と、立て続けに日本酒をプロデュース。山梨県都留市ではネクタイブランド「TSURUIKI」の立ち上げも行う。クリエイティブ・ディレクター、コピーライターとしてFCC賞、日本BtoB広告賞、山梨広告賞など。雑誌掲載、執筆多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても"光る人材"が集まる採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

むすび株式会社

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