経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

新規会員登録

BRAND THINKINGはFacebookアカウントで会員登録いただけます。今後、会員向けメールマガジンを配信予定です。

経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2018.03.05

母集団が集まらなくなることはそんなに怖いことか。

母集団が減っても採用には無関係。

japan-217882_1920

母集団を集めないと決めると一気に道が拓ける。

採用が本格化し、毎日説明会やイベントなどに忙殺されている採用担当者が多いことでしょう。ここから夏までは季節労働よろしく、日々採用に向き合っていかなければなりません。つまり、大局的に見て、大きな戦略を練る暇はなく、また採用担当者が少ない企業では、PDCAサイクルさえ回す余裕がなくなるはずです。現実的に、多くの企業では採用のPDCAは年に1回になっています。だからこそ、毎年採用できないスパイラルになってしまうのです。

採用の間違った信仰のひとつに「母集団」があります。○人採用したいから、と採用フローを遡って○人母集団を集める、と決めるのです。ナビ媒体が効き、その投下金額で集まる母集団がある程度予測できる時代には有効でしたが、そもそも大手や知名度のある企業を除いては、母集団さえ集めるのは難しくなりました。だからこそ、ダイレクトリクルーティングに各社躍起になり、イベントを主催する企業は数年前からバブルが到来しています。

採用ブランディング的な思考で言えば、母集団を集めるという発想を勇気を持って止めると、道がひらけてきます。正確には、採用ブランディングを行えば、母集団は気にならなくなります。理念や価値観に沿った人間を集めると決めれば、自社の説明会に来なかった人たちや途中での離脱はむしろ早期にミスマッチを防げたということで、お互いにプラスです。また、この母集団(正確には候補者群)信仰に異議を唱える動きも出てきました。横浜国立大学准教授の服部泰宏氏の「採用学」でもいたずらに母集団を集めることに対して、警鐘を鳴らしています。

私たちは、上記のような採用ブランディングを行った際、母集団にどのような変化が現れるかを調査したことがあります。結果、母集団は減るのではなく、むしろ微増するという傾向がわかりました。母集団を意識せず採用活動を行っても、結局母集団に変化はないのです。もちろん大幅に減らしたところも例外的にはあります。しかし、採用数は増えているという結果が出ました。調査したすべての企業で見られたのは、欲しい人の含有率の上昇。つまり母集団の「質」が入れ替わったのです。そして採用が効率的になっていきました。採用ブランディングは、採用時点だけではありません。辞めにくいという点でも、経営的に効率的です。

これまでの母集団を「捨てる」ことは勇気のいることです。しかし、採用領域にブランディングを活かすと、そこまで母集団に気をかけなくてもよくなります。母集団にこだわりすぎることがほぼ無意味であることがよくわかるはずです。

fukasawa

むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。日本ブランド経営学会副会長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン酒チャレンジ2018銀賞、2019金賞、フランスKura Master2019金賞。埼玉県戸田市では「埼玉戸田・かけはし・純米吟醸微発泡」と、立て続けに日本酒をプロデュース。山梨県都留市ではネクタイブランド「TSURUIKI」の立ち上げも行う。クリエイティブ・ディレクター、コピーライターとしてFCC賞、日本BtoB広告賞、山梨広告賞など。雑誌掲載、執筆多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても"光る人材"が集まる採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

むすび株式会社

まずはこの記事から

新着記事

タイアップ記事

最新連載記事

人物から記事を探す

セミナー・イベント情報

ランキング