経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

ターゲットを明確化することで、 本当に伝えるべきことが見えてくる。

【TBI JAPANの採用ブランド論 第3回<最終回>】

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飲食、不動産、内装、美容、インバウンドなど多事業展開を進めるTBIグループ。「100社長輩出」「社員全員社長」を掲げる同社は、世界に誇るリーダーの輩出を目指し、常に「人」に投資してきた。内定承諾ゼロという危機的状況から、京大や名古屋大、慶応、早稲田など多くの優秀な学生が集まるようになったTBI JAPANにおいて、入社1年目から人事部に配属され、同社の採用を劇的に改善させてきた木村リカルド氏に、TBI JAPANの採用におけるブランディングの重要性について聴いた。

 

 

理念共感でミスマッチを防ぐ。

——採用活動時に、会社の理念については意識されていましたか?

実践経営大学であるVABSでは、理念は意識的に伝えるようにしていました。経営者になりたい。人材教育をやってみたい。さまざまな想いを持った学生が多く集まります。言ってみれば、それぞれが明確なビジョンを持っている学生たちなので、そもそも理念に共感してもらえなければマッチングしません。多事業展開をして、分社化して、100社つくる。それを効率が悪いと思う学生を採用してもミスマッチが起きてしまいますから、理念や会社の考えを伝えることはとても重要だと思います。明確に経営者になりたいと考えている学生もいれば、経営者と一緒に働くことがしたいという学生もいます。経営者と言っても、いろいろな形があります。裁量を持って新しい施策を企画していく人も経営ですし、組織を動かしていく人材も経営者と言えるでしょう。いわゆる「社長」にこだわるのではなく、それぞれの個性が最大限発揮できる形であれば良いと思うので、その意味でも理念やTBIが考える経営について、しっかりと伝えていければと思っています。

 

共感できなければ来なくてもいい。

——採用におけるブランディングの重要性についてどうお考えですか?

母集団を少なくして、欲しい人材を採用できることが一番だと思います。理想的な10人から応募があって、その10人から内定承諾を得る。それがもっとも効率が良いですよね。でも現実的にそれは不可能。だからどれだけ効率を高められるかが重要で、その意味でブランディングはとても重要だと思います。自社がどういう会社か。学生にどう見られているのか。それを正しく認識することがスタートです。自社の強みを洗い出し、しっかりと発信すること。会社概要や事業内容、サービスなどを事細かに説明する必要はないと思います。自社の強みに合致していない人には選考を受けてもらわなくて構わない。そのくらいの割り切りが必要だと思います。どの企業も大きな網をかけてたくさん引っ張っていくやり方をしていますが、うちは理想的な人物の1本釣りでいい。変に効率だけを追いかけても意味がありません。メッセージやコンテツをできるだけ尖らせて、「TBIだからこそ」という差別化ポイントを大切にすることが重要だと思っています。

 

ポイントは見極めと魅力づけ。

——今後の展望について教えてください。

私が入社する前からは考えられないくらい、今はかなり優秀な学生を採用できるようになってきました。今後は、会社自体を成長させる段階に入ってきているように感じます。めちゃくちゃ優秀で興味深いけど、うちの会社にはまだ早い、というレベルの学生と出会うことも多くなってきました。明確なビジョンを持っている学生に対して、今のTBIでそれを実現することができるのか?と考えさせられることもあります。「うちでその夢を追いかければいい」と言えば内定承諾までいくのかもしれませんが、それではミスマッチが起きてしまいます。また、面接を担当する社員のレベルアップも不可欠。見極めと魅力づけの力をつけることが重要です。初めからTBIに入りたいという学生はいないので、採用フローの中でどう魅力づけをしていくか。より優秀な学生を引き込めるように、私たち自身が成長していくこと。それが今後の課題です。年々採用レベルが下がっている企業もある中で、幸いにも優秀な学生が多く集まってくれています。志の高い多くの学生の期待に応えられるように、私たちもさらに成長していかなくてはと思っています。

(おわり)

 

 

第2回「人の人生に影響を与える。 それも採用の仕事。

第1回「コンセプトひとつで、 採用は劇的に変わる。

 

聴き手・文:BRAND THINKIKNG編集部 撮影:落合陽城

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株式会社TBI JAPAN インフルエンサー・マーケティング事業部 事業責任者 木村リカルド

2015年TBI JAPAN入社。入社後、人事部に配属。入社1年目からTBI JAPANの採用責任者として、あらゆる採用活動の企画から実施までを担当。当時高かった内定辞退率を下げ、優秀な学生が集まる現在の採用活動の基礎を築いた。

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